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2021/12/14 16:08


シルバーは古来から高く評価されており、貴金属のなかでも輝きの強く美しいメタルのひとつです。繊細なデザインを造形できる多芸さと、手ごろな価格により世界中でファッションジュエリーには欠かせない存在となっています。


しかしながら、すべてのシルバー製品は長期間空気にさらされた状態で放置していたりすると時間の経過とともに変色します。これは使用後にジュエリークロスで拭いたり、密閉容器に保存することで予防できますが、もしも変色が進んでしまっていたら…?
大丈夫です。そんな時はここでご紹介する、身近なものでちょっとした化学反応を起こすことで変色を取り除くことができます。

今回、当店のシルバー925製ピアスの中から、モチーフの最も大きく面積の広い「エイトピアス」をサンプルとして用いクリーニングの方法をご説明します。カラーは、ロジウムメッキの施されているシルバーと、18金メッキのイエローゴールドの2色あります。まぶしい輝きのあったこのピアスを、全く使用することなく密閉容器にも保管せず2か月以上放置し硫化を進行させたところ、表面に茶色の変色がみられました。

一見してすぐに確認できる程かなり硫化が進行しています。特に、イエローゴールドよりもシルバーは変色が目立ちやすいですね。

そんな時に活躍する身近なものというのは、キッチンにあるアルミホイル、ベーキングソーダ(重曹)、熱湯です。これらを使い、簡単に元の輝きを戻すことができます。

耐熱性ボウル、鍋やフライパンなどにアルミホイルを敷き、シルバー製品を並べます。

シルバー製品が浸るくらいまでの熱湯を注ぎ、重曹を投入します。ピアス4個に対し、スプーン一杯ほど使用しました。

重曹を投入した直後から化学反応が起こり、しばらくぶくぶくと泡が立ちます。

化学反応の終わりがけで、変色の目立っていたシルバーが既にここまで綺麗になってきました。

硫化がよほど蓄積していないかぎり、変色はこれだけで取り除けますが、完全に泡立ちが無くなった後、色の残っているような箇所がある場合は、綿棒などでやさしく撫でるようにすと落ちることがあります。

シルバーを取り出し、流水で注いだ後ジュエリークロスなどの柔らかい布で水分をふき取り乾燥させ、クリーニングは終了です。

たったこれだけで本来のピカピカなシルバーに戻りました。



今回、2か月と長期間に渡り硫化を蓄積させた為うっすらと色が残っている箇所も若干みられました。シルバーのクリーニングは、変色し始めたら早めに行うことで完全に取り除くことが可能です。ジュエリークロスで取り切れない変色に気づいたら、早めにクリーニングを施してあげてピカピカのジュエリーを末永く愛用してくださいね。



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